まなびストレート #12(最終話)

好きの反対は無関心とは本当にその通りで、私はもうこのアニメに関心を失ってしまいました。怒りもわかない。制服も校歌もそのままで、経営母体だけ変わったんだ、ヘー、キョウコさん何にそんなに心打たれたんだかねー(ホジホジ


どこかで、このアニメはエッセイアニメとも言うべきアニメで小説的な「物語」を求めるべきじゃない。というような内容の文章をどこかで読んだのですけれども。そりゃちがうよなー。
だってこれは、物語をみせようとしているアニメだもの。「ぱにぽに」や、「ひだまりスケッチ」みたいなアニメがエッセイタイプなんじゃないの。そして、それらは全力で面白いよと評価できるよ。
平和でユルーく楽しい毎日を送っている少女たちが、「まなび」という活性剤を得ることで、自分たちの足で前に進む喜びを知って人生を歩み出す物語でしょう?これ。


なんだろうなぁ。移り行く日々の中でかけがえのない青春の日々を精一杯生きた少女たちの、なにげない日常の物語というものが、私は大好きで、だから

もっと、一緒にいたいよぉ

と言って泣くミカンちゃんに、泣けなかった。号泣する用意はできているのに。
それはつまり、彼女たちが構築した関係が私には表面的で記号的なものにしか見えなかったから、やられればやられるほどに白けていってしまったんだろうと思う。だって、まなびは「まっすぐゴー」「まっぐぐゴー」言ってるけど、最終回でも「振り回しちゃってゴメンね」的なことを言ってるけど、「え?どこが?」だったもの。一体どこがまっすぐゴーしていたんだか、まなびの無茶にいつみんなが振り回されたんだか、サーーーーーーーーーッパリわからない。
でも最初から、まなびは「まっすぐゴーで元気で行動力があってちょっとハチャメチャな女の子」として説明されているから、そうなんだろうね。
関係や人となりを説明されてしまうと、萎える。*1


まなびで私が好きだったのは、モモちゃんのキャラと、髪の毛のグラデーションぐらいかな。
よく動いていたけど、動きすぎてキモいなぁと思うことも多かったし、演出過多(たとえば最終回の空港で、出発しようとするミカンちゃんを呼ぶ声。あの叫び方にしては距離が近い、とか、ものすごい違和感を感じるし、意図的だとしてその意図がさっぱり効果的に思えない)だなぁと思うことが多かった。
ああ、あと、後日談的な日常の抜き出しカットは良かったな。特にカメラを構えるモモちゃんの髪の毛が風でかきみだされるシーンは良かった。


それにしてもあれはなんで一年5ヶ月後だったんでしょうね。半端さとミカンの表情から考えて、挫折して帰ってきたのかな。だとしたらちょっとだけ評価があがる。OPでもあるあのシーンは、誰が撮影してるのかなー。
それと、まなびが学生は思いっきりやったから次は思いっきり働くのダ!というのがうけた。だったら就職しとけ。
そういや、これ超少子化の未来話だったと思うんだけど、その設定もイマイチ生きてないような。もっと美味しい使い方できそうなのにな、その設定。


最初から最後まで徹頭徹尾、説明に終始している物語だったな、と思います。
ところでこの世界が崩壊してミカンは精神のバランスを失い、まなびは何かを決意して過去に戻るエピソードはまだですか。

*1:たとえば、まりスケ8話くらいで文化祭話がでて、10話くらいで「できないかもー」ってなったら、全力で応援するのにね。ご都合主義的に丸く収まっても、本気で良かったねーって笑えただろうに